お話にならない市販の塩
ご存知の方も多いと思いますが、一般的に売られている市販の塩は、成分の99%が塩化ナトリウムで、その他の必要なミネラルがほとんど含まれていません。
これは「イオン交換膜」と言う製法で作られた「精製塩」と呼ばれるもので、日本市場の約7割を独占しています。
ほとんどの人がこうした塩を使っている事になりますが、精製塩はミネラルバランスを著しく欠いた塩化ナトリウムの塊で、生物に大きな弊害を与えます。
これは有名な話ですが、精製塩と水で作った水槽に魚を放置すると、2時間以内に全滅してしまいます。
バランスの欠いたものを摂取すれば、自らのバランスを欠くのは当然です。
砂糖然り、白米然り、食パン然り、精製されたものはバランスを崩します。
塩化ナトリウム自体が悪いわけでは無いのですが、塩化ナトリウムのみを抽出した市販の精製塩は体を壊します。
騙されてはいけない天日塩
精製塩が体に悪い事を知って、天日塩を購入されている方もいると思います。天日塩は海から塩田に引き込んだ海水を、太陽と風の力で蒸発させて結晶化させたもので、自然から引き継いだミネラルが全て含まれていると言われます。
しかし、これは半分本当ですが、半分嘘です。
日本の海水を使って作られた天日塩であれば、確かにたくさんのミネラルが引き継がれますが、実は日本で売られている天日塩の多くは、メキシコかオーストラリアから輸入された工業用のもので、これは高濃度の塩化ナトリウムで構成されています。
しかも工業用なので不純物が多いため、日本の海水に溶かして再結晶させてから販売されており、その過程で更にミネラルが失われて、結果として塩化ナトリウムの含有量が99%を超えてしまいます。
大手が作っているものは、だいたいこれだと思って間違いありません。
こうして外国の輸入天日塩を原料に再結晶した塩を「再製塩」と呼びますが、日本市場の約3割を独占しています。
繰り返しになりますが、精製塩も再製塩も成分の99%以上が塩化ナトリウムで、この2つの塩が日本市場のほとんどを埋め尽くしてします。
単体の塩は勿論、味噌、醤油、漬物など、加工食品や調味料に使われている塩も、全て塩化ナトリウム99%以上の偏った食塩です。
塩を選ぶ基準は?
塩は塩化ナトリウムだけで構成される精製塩と再製塩を避けて、ミネラルバランスが整っている塩を選ばなければならないわけですが、その基準はどう考えれば良いのか?
私達は海のミネラルバランスを基準に考えています。
何故なら、海水のミネラルバランスは、我々の体液のミネラルバランスと酷似するためです。
生物学者マッカラム曰く「体液のミネラルバランスは全ての動物で同じであり、太古の海を反映している。」
元々生物は海で生まれていますから、体液の成分が海水と酷似するのは当然と言えば当然です。実際、人間の体液には約0.9%の塩分が含まれており、それは太古の海の塩分濃度と同じで、医療でもこれと同じ濃度の生理食塩水が使われています。
では、海のミネラルバランスとはどういうものか?
海水の成分を調べると、96.5%が水分で、残り3.5%が塩分とされています。
この塩分がミネラルと呼ばれるものになりますが、その内訳はこのようになっています。
ミネラル | 割合 |
---|---|
塩化ナトリウム | 78% |
塩化マグネシウム | 9.6% |
硝酸マグネシウム | 6.0% |
硝酸カルシウム | 4.0% |
塩化カリウム | 2.0% |
その他 | 0.3% |
これが海のミネラルバランスであり、我々の体液に理想とされるミネラルバランスでもあります。
そして、ミネラルの大部分を占めるのが塩化ナトリウムですから、ザックリ言えば、塩化ナトリウム「78%」の塩が、人間にとって最適な塩と言えます。
奥能登海水塩
塩化ナトリウム78%のミネラルバランスを有した海水、それが「奥能登海水塩」です。
奥能登海水塩は石川県奥能登の綺麗な海水のみを原材料に作られる塩で、塩化ナトリウムの割合が79.7%と最も理想に近い食塩です。
以下、各社の成分比較表をご覧下さい。(数字は100gに対して)
産地 | 商品名 | 原材料 | 食塩相当量 | ナトリウム | マグネシウム | カリウム | カルシウム |
---|---|---|---|---|---|---|---|
石川 | 奥能登海水塩 | 海水 | 79.7g | 31g | 220mg | 80mg | 480mg |
珠洲の海 | 海水 | 96.5g | 38g | 390mg | 110mg | 179mg | |
大谷塩 | 海水 | 不明 | 不明 | 420mg | 120mg | 190mg | |
わじまの塩 | 海水 | 88.9g | 35g | 295mg | 47mg | 527mg | |
東京 | 海の精(青ラベル) | 海水 | 85.68g | 34~36g | 400~600mg | 400~600mg | 100~200mg |
海の精(赤ラベル) | 海水 | 86.4g | 34g | 700mg | 240mg | 400mg | |
小笠原自然海塩ムーンソルト | 海水 | 82g | 32.3g | 1390mg | 910mg | 481mg | |
沖縄 | 粟国の塩 | 海水 | 71.6g | 28.2g | 1530mg | 560mg | 548mg |
雪塩 | 海水 | 76.9g | 30.03g | 2810mg | 859mg | 859mg | |
ぬちまーす | 海水 | 73g | 27.9g | 2600mg | 8.32mg | 1150mg | |
兵庫 | 赤穂の塩 | オーストラリア原塩 | 92g | 36g | 550mg | 20~80mg | 10~70mg |
愛媛 | 伯方の塩 | メキシコ原塩 | 95g | 37.5g | 110mg | 50mg | 90mg |
広島 | 海人の藻塩 | 海水・ホンダワラ | 94.5g | 37.2g | 826mg | 552mg | 358mg |
韓国 | キパワーソルト | 海水 | 96.3g | 37.9g | 761mg | 208mg | 184mg |
ベトナム | カンホアの塩 石臼挽き | 海水 | 88.9g | 35g | 700mg | 250mg | 500mg |
キリバス | クリスマス島の海の塩 | 海水 | 92.4g | 37.8g | 157mg | 51mg | 827mg |
フランス | セルゲランドの塩あら粒 | 海水 | 87.5g | 34.45g | 520mg | 120mg | 170mg |
モンゴル | モンゴルの岩塩 | 岩塩 | 99.3g | 39.1g | 5.2mg | 35.2mg | 292mg |
ロシア | シベリア岩塩 | 岩塩 | 98.8g | 38.9g | 36mg | 44mg | 260mg |
ドイツ | アルペンザルツ | 岩塩 | 98.5g | 38.8g | 82mg | 73mg | 481mg |
パキスタン | ピンクロックソルト | 岩塩 | 95.86g | 37.74g | 110mg | 180mg | 270mg |
アフリカ | アッサルの塩 | 湖塩 | 99.8g | 39.3g | 30.4mg | 16.4mg | 30.8mg |
奥能登海水塩は海水のミネラルバランスを忠実に再現している、体液にとって理想的な塩と言えます。
天日より優れた精製方法
塩の精製方法は先程言った「イオン交換膜」や再結晶化のための「溶解」、その他にも「逆浸透膜」「噴霧乾燥」「加熱ドラム」など色々とありますが、一般的に良い製法とされるのは、塩田に海水を引き込み、太陽と風で水分を蒸発させる「天日」だと思います。
これは最も自然の摂理に従った精製方法で、ミネラルバランスを欠くような事にはなりません。
しかし、実は問題もあって、非加熱の為に海水中の細菌である好塩菌・耐塩菌が混入している事があり、保存性が低下したり、腸炎ビブリオでは食中毒の危険があります。
そこで、奥能登海水塩では「非直火式低温製法」を取っています。
低温で時間をかけて製塩する事により、ミネラルが失われる事を防ぎつつ、加熱処理により好塩菌・耐塩菌のリスクも除去されます。
高温ではなく低温としているのは、塩素とナトリウムの結びつきを弱くするためです。塩は塩素とナトリウムが結びついた化合物ですが、高温で製塩されると両者の結びつきが強固になり、体内に入っても離れずに留まってしまい、この残留塩素が健康障害の原因となります。
これに対して低温製法の塩は、塩素とナトリウムの結びつきが弱いので、体内に入ると塩素はナトリウムから離れ、余分な塩素は尿や汗などからすぐに体外に排出されます。
この非直火式低温製法は各製塩方法の長所と短所を考慮し開発されたもので、特許取得済み(特許第3623138号)の優れた製法です。
世界に認められた塩
非加熱・低温製塩方式と優れたミネラルバランスにより、自然食療法マクロビの指導者である久司道夫先生から、世界の3つの塩の1つに選ばれています。
久司道夫先生はアメリカのクリントン元大統領、カーター元大統領、トム・クルーズ、マドンナなどの食事指導も行っている世界的に著名な指導者なので、非常に説得力があると思います。
奥能登海水塩は原料も製法も世界レベルでクオリティが高い事を認められた良質な塩です。
焼塩 VS 普通の塩
昨今は還元力のある焼塩を支持する人も多く、普通の塩とどちらが良いのか論争が繰り広げられる事があります。
焼塩は酸化を防ぐのだから普通の塩より良いという主張もあれば、焼塩は人工物で不自然だから普通の塩の方が良いという意見もあります。
奥能登海水塩は普通の塩に分類されますが、焼塩と普通の塩でどちらが良いか?という問いに対し、私達の考えを述べますと、それはタイミングに依ります。
確かに焼塩が持つ還元力は素晴らしく、効果的に病状を和らげる可能性を秘めていますが、一方で還元力が高いが故に、自身の抗酸化能力が失われてしまう可能性もあります。
生物は余り使わなくなった機能を省いていくため、体を保護し過ぎる食品を摂取し続けるのも問題です。
そこで私達は、普段の食事では普通の塩を、体調が悪い時やハイパフォーマンスが求められる時などにスポットで焼塩を、という風に考えています。
この使い分けをする事で、自身の抗酸化能力を弱らせる事なく、お互いの長所を発揮し合う事ができます。
ちなみに、この使い分けは動物も採用しており、ある動物実験では還元力のある水と普通の水を出した場合、病気の動物は還元力のある水を、健常な動物は普通の水を選択しました。
焼塩と普通の塩でどちらが良いか?と言うのはハッキリ白黒があるわけではなく、タイミングによって使い分けして共存させていくのがベストだと思っています。
尚、岩塩(ピンクソルト)に還元力があるという意見がありますが、それは誤りです。岩塩は海水が陸上に閉じ込められて地中で圧縮されたものであり、塩化ナトリウム含有量が高めの普通の塩です。
塩が健康を左右する
塩は人体にとって必要不可欠です。
人間の体液は適切な塩分濃度に保たれており、体内の水分量、PH、栄養の消化吸収、神経伝達など、塩はあらゆる生命活動に従事しています。人は砂糖が無くても生きいけますが、塩が無くては生きていけません。
そして、塩は現代人の食生活に必須な調味料です。
塩はあらゆる料理の味付けに使われており、食生活は実に豊かなものになっています。我々は塩を食べない日はほとんどありません。
つまり、塩が健康を左右すると言っても過言ではありません。
塩は人体にとって欠かせない材料であり、毎日体内に入ってくる栄養であり、その塩のクオリティを考える事が体の質、引いては人生の質に関わって来ます。
塩はライフスタイルの要です。大切な健康のために、何よりも塩の選択を間違えないようにして下さい。
塩こしょう
奥能登海水塩の塩を使った塩こしょうも取り扱っております。
こしょうは豊かなスリランカの大地で薬に犯されず大切に育てられた有機JASの認定を受けた荒挽き黒こしょうで、この2種類がバランス良く配合されています。
お肉料理やお魚料理に振りかけて頂くのもおススメですが、この塩こしょうでドレッシングをお作り頂くと、香り高い黒こしょうの特徴をお楽しみ頂けます。
また、シチューやグラタンに一振りすると、乳製品特有の臭みを和らげる効果もありますので、良かったらこちらもお試し下さい。
奥能登海水塩・塩こしょう
奥能登海水塩:100g、200g
塩こしょう:100g
■原材料
奥能登海水塩:海塩(石川)
塩こしょう:海塩(石川)、黒こしょう(スリランカ・有機JAS)
■賞味期限
奥能登海水塩:無し
塩こしょう:2年
■保存方法
直射日光・高温多湿を避け、常温で保存
■使用上の注意
ミネラル成分が褐色に凝固する場合がございますが、品質には問題ございません。
体に合わない場合は使用を中止し、医師に相談して下さい。